マルチなモノズキ 吉野屋さん

スーパーのあった位置と後ろにそびえる守門岳(12月10日撮影)

ものずき村のCOOとも言える佐藤良孝(以降、屋号の吉野屋)さんは、魚沼田中駅にほど近い国道252号線沿いの吉野家スーパーを経営していました。大手スーパーの小出への進出により、8年前にスーパーは廃業しましたが、隆盛時は破間川流域で随一の、億を超える売上規模を誇りました。

81才の佐藤良孝さん、通称吉野屋さん

その経営当時から店主の吉野屋さんは近くの山で狩猟をする、野菜を育てる、新たな保存食開発にチャレンジする、といったことを楽しんでいました。今でもその興味は尽きず、山菜が残れば新味の漬物に、コメが取れれば麹にして食品を、と愛読書の「現代農業」を片手に、新たな食の開発に日々過ごしています。

吉野屋さんのバイブル 現代農業は全冊持っているそうです。

人生にとって重要なのは好奇心を持ち続けることだと、今年ノーベル賞を受賞された真鍋さんも語っておられましたが、この方ほど好奇心が多方面にわたる人も珍しいと感じます。しかし、よくよく目を凝らすと、その好奇心の目指す先はいつも食に関することでした。

麹作りは夫唱婦随で。冬に仕込みが本格化

ものずき村の野菜直売所に併設するそば処「げんたん」は、吉野屋さんが試行錯誤を繰り返し気候に応じたそば粉の配合を決めてきました。毎日11時から13時までの営業でありながら、行列ができる評判のその蕎麦は、吉野屋さんの食に対する飽くなき探究心が元になって生まれた、とも言えます。是非一度、ご賞味ください(12月から2月の冬季期間は休業中)

(2021.12.20)

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