金ヶ沢の塞の神

昨年飾っただるまや神棚のしめ縄、年初の正月飾りなどを焼くどんど焼き(左義長:さぎちょうとも)は、新潟・会津では塞ノ神(さいのかみ)と呼ばれることが普通です。

ものずき村にほど近い金ヶ沢集落では、1月9日に行われました。(相対的に)若い四・五十代の若玉会が中心となり、柱を組み、カヤ、ワラなどを縛っていきます。

地方の集落はもともと高齢化が進んでいたため継続することが難しくなっていましたが、コロナ禍で集会が遠慮されるようになり、中止する流れが決定的になりました。

枯れたマメの枝は内部に、カヤは外側で縛る

魚沼市の集落でも取りやめた、という話を多く聞きます。金ヶ沢でも、餅つき会などは中止して再開の見込みはないとのことですが、塞の神だけは今年も行われることになりました。

櫓の対面には雪で祠と干支を作ります

今、どんど焼きが残るのは、都市部のイベントか、観光として位置付けている場所が多く、地元の人たちの神事として素朴な形で残っているのは珍しくなりました。

由緒正しき須門神社の神主様に祝詞をあげてもらいます
周囲をめぐり四方で祈る

炎によって歳神様を天に送るという儀式には、一緒に心が清められるような気を感じます。集落の皆さんと静かに炎を見つめて、安寧と平安を祈り、神事の永続を願う気持ちになりました。

歳神様!

(2022.1.10)

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